読み物 > 「竹のこと通信」⑧たから園現代工芸・展示顛末
令和2年3月(2020年)
たから園現代工芸・展示顛末
◇展示会開催にいたるまでの経緯
展示が決まったのは、2018年秋のこと。実はその2ヶ月前の8月に、同じギャラリーで展示をしていたので今回は2回目になります。
前回は突然、竹工芸教室の仲間から話が来て、準備期間が3ヶ月しかないというあわただしさでした。最初、3点ほど出品してくれないか、とたのまれ、それぐらいだったらと気楽に引き受けたのですが、3点が6点になり、12点になって戸惑うばかり。最終的に30点近い作品を出品することになりました。
名前の知れた竹工芸の先生を中心にして、その教え子3人といった形の4人展。パンフレットの作成や宣伝、期間中の接客も、ギャリーの主催者が取り仕切ってくれるということで助かりましたが、どのギャラリーでも、1年以上前には、展示のスケジュールが決まっているのが普通。どういう成り行きだったのか、釈然としないままでした。
前回は突然、竹工芸教室の仲間から話が来て、準備期間が3ヶ月しかないというあわただしさでした。最初、3点ほど出品してくれないか、とたのまれ、それぐらいだったらと気楽に引き受けたのですが、3点が6点になり、12点になって戸惑うばかり。最終的に30点近い作品を出品することになりました。
名前の知れた竹工芸の先生を中心にして、その教え子3人といった形の4人展。パンフレットの作成や宣伝、期間中の接客も、ギャリーの主催者が取り仕切ってくれるということで助かりましたが、どのギャラリーでも、1年以上前には、展示のスケジュールが決まっているのが普通。どういう成り行きだったのか、釈然としないままでした。
◇展示会と展覧会の作品制作を並行して
そしてその2ヵ月後、2度目の展示の話がもちあがったわけですが、今度は、前回一緒だった会の仲間と、現在は退会しているが長く仲間だった人、そして私の3人で開催することになりました。
まずは簡単な打ち合わせ。ギャラリーは前述したように広いので、前回の経験からいって1人、50点は必要です。竹工芸三人展というコンセプトを確認して、それぞれが作品作りに励むことになりました。
1年でそれだけの作品を作るのは大変ですが、手元にあるものをあわせればなんとかなりそうです。まずは作品構成を考え、それにそってできるところから作っていきました。即売となると、1度作ったものもていねいに作り直す必要があります。
並行して、出品を予定している展覧会の作品制作もしなければなりません。今年は3つ。展覧会の作品にはどうしても時間がかかります。加えて日常の雑事もあります。「どんなにスケジュールがつまっても、パニックにならない」を年頭のモットーにしてコツコツと作品作りに励みました。
まずは簡単な打ち合わせ。ギャラリーは前述したように広いので、前回の経験からいって1人、50点は必要です。竹工芸三人展というコンセプトを確認して、それぞれが作品作りに励むことになりました。
1年でそれだけの作品を作るのは大変ですが、手元にあるものをあわせればなんとかなりそうです。まずは作品構成を考え、それにそってできるところから作っていきました。即売となると、1度作ったものもていねいに作り直す必要があります。
並行して、出品を予定している展覧会の作品制作もしなければなりません。今年は3つ。展覧会の作品にはどうしても時間がかかります。加えて日常の雑事もあります。「どんなにスケジュールがつまっても、パニックにならない」を年頭のモットーにしてコツコツと作品作りに励みました。
◇バスケタリ―ジャパン展と全国竹芸展
その1年は、本当にいろいろなことがありました。展覧会に関していえば、1つめの「バスケタリージャパン2019展」はユーモラスな作品を作ろうと画策しましたが、自分のほうがこけてしまいがっくりです。七福神の布袋さんのスタイルを模した花籠を作ったのですが、思ったようにふっくらとした曲線がだせず、反省しきり。これではテーマも創意工夫も伝わらない、と思い、友人、知人に展覧会のお知らせはほとんど送りませんでした。
竹でどんな立体造形ができるか、が常に展覧会に出品する作品のテーマなのですが、以前、家人に言われた「立体造形を目指す、というわりには、作るものが平面的だ」という批評が頭をよぎります。痛いところを突いてくると、思ったのですが、本当にその通りで「バスケタリー」はもともと立体造形作品の展覧会。次回はもっと工夫精進しないと入選できないかもしれません。
次の展覧会は「全国竹芸展」で、これは出品した作品はすべて展示してくれるので、冒険ができます。入賞できればそれにこしたことはありませんが、実験の場と考えて作品制作をしています。今回、できはよかったのですが、最後の詰めが甘かった。出来上がったときは問題なかったのですが、図録に載った写真を見て、縦の骨組みになる竹は、もっと厚みのある材料を使う必要があったことに気づきました。出品時、少し気になったのですが、それほど影響が出ていなかったので、大丈夫だろうと軽く考えてしまいました。ここらへんが竹の難しいところで、そのときはきちんと作って正確だった形が、時間がたつとゆがんだり、へたれたり、折れるということもあります。
竹でどんな立体造形ができるか、が常に展覧会に出品する作品のテーマなのですが、以前、家人に言われた「立体造形を目指す、というわりには、作るものが平面的だ」という批評が頭をよぎります。痛いところを突いてくると、思ったのですが、本当にその通りで「バスケタリー」はもともと立体造形作品の展覧会。次回はもっと工夫精進しないと入選できないかもしれません。
次の展覧会は「全国竹芸展」で、これは出品した作品はすべて展示してくれるので、冒険ができます。入賞できればそれにこしたことはありませんが、実験の場と考えて作品制作をしています。今回、できはよかったのですが、最後の詰めが甘かった。出来上がったときは問題なかったのですが、図録に載った写真を見て、縦の骨組みになる竹は、もっと厚みのある材料を使う必要があったことに気づきました。出品時、少し気になったのですが、それほど影響が出ていなかったので、大丈夫だろうと軽く考えてしまいました。ここらへんが竹の難しいところで、そのときはきちんと作って正確だった形が、時間がたつとゆがんだり、へたれたり、折れるということもあります。
◇クラフト系の展覧会にも出品
最後まで、配慮が行き届かなかったのは、次の展覧会のしめきりが気になっていたこともありました。初めて出品する展覧会で、それが2019年の目標でもあったので、気持ちがそっちのほうにいってしまいました。
実は前年その展覧会(竹の作品も何点かあったクラフト的なもの)を偵察して、技量的な水準と、入選傾向を確認していました。結果的に言えば、その通りにすればよかったのですが、つい、こんな作品はどうだろう、といったものを作ってしまいました。出品したときは、これが入選しなくて、どんな作品が入選するのだ、と思うくらい自信があったのですが、手にしたハガキには選外という文字がありました。
なにがいけなかったのだろう、と悩みました。技量不足、テーマにあっていない、そもそも展覧会の作品傾向が違う・・・。理由はいくつも考えられますが、オリジナルデザインの制作には、それを伝えるために2倍、3倍の工夫が必要なことを忘れていました。そのためにした努力はせいぜいが1.5倍というところ、これでは制作の意図は伝わりません。それでもこの作品には愛着があるので、いつかつくり直して、別の展覧会に応募しようと決めました。
実は前年その展覧会(竹の作品も何点かあったクラフト的なもの)を偵察して、技量的な水準と、入選傾向を確認していました。結果的に言えば、その通りにすればよかったのですが、つい、こんな作品はどうだろう、といったものを作ってしまいました。出品したときは、これが入選しなくて、どんな作品が入選するのだ、と思うくらい自信があったのですが、手にしたハガキには選外という文字がありました。
なにがいけなかったのだろう、と悩みました。技量不足、テーマにあっていない、そもそも展覧会の作品傾向が違う・・・。理由はいくつも考えられますが、オリジナルデザインの制作には、それを伝えるために2倍、3倍の工夫が必要なことを忘れていました。そのためにした努力はせいぜいが1.5倍というところ、これでは制作の意図は伝わりません。それでもこの作品には愛着があるので、いつかつくり直して、別の展覧会に応募しようと決めました。
◇展示会の具体的な準備に着手
そこから、いよいよ展示会の準備に入りました。作品作りは11月までとし、あとはまとめに入ろうというのが当初からの計画でした。作った作品の手直しに2ヶ月は必要です。名前と価格もつけなければなりません。
会場での展示プランも考える必要があります。作品数が多いので(60数点)並べ方を確認しておかないと、当日マゴマゴしてしまいます。遠方なので、作品は全部、梱包して発送する予定でした。その準備もしなければなりません。
パンフレットが出来上がってきた2020年1月に、3人で集まり、作品のおおまかな価格をすり合わせました。
展示即売する作品は、私の場合、現代の居住空間に合うものを、と考えて制作しています。竹自体は日本人の好む素材で、嫌いという人に、ほとんど会ったことがありません。でもその割に、花籠などを持っている、カゴやザルを生活用具として使っている人という人は少ないように思います。雑貨店で目に付くのは外国からの輸入製品で、日本の職人が手作りしたものを見る機会は少ないし、あっても、気軽に手を出せるような値段ではありません。それが現状ではないでしょうか。
会場での展示プランも考える必要があります。作品数が多いので(60数点)並べ方を確認しておかないと、当日マゴマゴしてしまいます。遠方なので、作品は全部、梱包して発送する予定でした。その準備もしなければなりません。
パンフレットが出来上がってきた2020年1月に、3人で集まり、作品のおおまかな価格をすり合わせました。
展示即売する作品は、私の場合、現代の居住空間に合うものを、と考えて制作しています。竹自体は日本人の好む素材で、嫌いという人に、ほとんど会ったことがありません。でもその割に、花籠などを持っている、カゴやザルを生活用具として使っている人という人は少ないように思います。雑貨店で目に付くのは外国からの輸入製品で、日本の職人が手作りしたものを見る機会は少ないし、あっても、気軽に手を出せるような値段ではありません。それが現状ではないでしょうか。
◇竹の衰退について
竹からプラスチックへと生活用品が変わっていったのは、便利で安かったから、という理由だけではありません。マダケ林の開花が大きな理由でもあるのです。
1965年ごろ、九州地方でマダケ林の集団開花が始まり、これがその後中国地方、四国全域、近畿地方、中部地方、関東地方と順次北上していったそうです。花が咲くと竹は枯れ、再生するのに何年もかかります。こうしたマダケの開花枯死現象は竹産業の従事者にとっては死活問題で、この時期に多くの竹屋が廃業に追い込まれました。
竹屋は繁殖力の強い竹林の整備を農家にかわって受け持ち、その際、伐採した竹を販売していました。小規模な竹林であれば、所有者が整備も可能ですが、少しでも広くなると手に負えません。全国の竹林が現在、荒れているのは整備する竹屋の多くが、マダケの開花時に廃業してしまった結果だそうです。
ある竹職人のブログにもその時期のことが書いてあって、材料の竹が入手できないため、廃業した職人がたくさんいたそうです。その時期をなんとかしのいだ竹職人の話も書いてあって、まだ開花していない竹林をさがしまわったり(いっせいに枯死したわけではないので)細工しにくい孟宗竹で代用したりと、何年も苦労が続いたといいます。
加えてこの時期に追い討ちをかけたのが、プラスチック製品の開発と台頭でした。安くて使い勝手のよいものを一度手にしてしまうと、簡単にはもどれません。その後は中国産やベトナム産の安価な輸入製品に抑え込まれて現在に至っています。竹製品が身近から消えたのはそうした状況もあってのこと。「古くさくなった」からではないのです。
現代に生きる力を、竹は今でも十分に備えています。ただそれに応える手軽な作品が身近にないだけなのです。花籠や壁掛け、コースターや物入れなど、デザインを工夫して、今風の生活にマッチするものを作りたい。竹の復権を考えています。同時に従来からある花籠などの、形の良さも伝えていきたい。こうした展示に出品する作品のテーマです。
1965年ごろ、九州地方でマダケ林の集団開花が始まり、これがその後中国地方、四国全域、近畿地方、中部地方、関東地方と順次北上していったそうです。花が咲くと竹は枯れ、再生するのに何年もかかります。こうしたマダケの開花枯死現象は竹産業の従事者にとっては死活問題で、この時期に多くの竹屋が廃業に追い込まれました。
竹屋は繁殖力の強い竹林の整備を農家にかわって受け持ち、その際、伐採した竹を販売していました。小規模な竹林であれば、所有者が整備も可能ですが、少しでも広くなると手に負えません。全国の竹林が現在、荒れているのは整備する竹屋の多くが、マダケの開花時に廃業してしまった結果だそうです。
ある竹職人のブログにもその時期のことが書いてあって、材料の竹が入手できないため、廃業した職人がたくさんいたそうです。その時期をなんとかしのいだ竹職人の話も書いてあって、まだ開花していない竹林をさがしまわったり(いっせいに枯死したわけではないので)細工しにくい孟宗竹で代用したりと、何年も苦労が続いたといいます。
加えてこの時期に追い討ちをかけたのが、プラスチック製品の開発と台頭でした。安くて使い勝手のよいものを一度手にしてしまうと、簡単にはもどれません。その後は中国産やベトナム産の安価な輸入製品に抑え込まれて現在に至っています。竹製品が身近から消えたのはそうした状況もあってのこと。「古くさくなった」からではないのです。
現代に生きる力を、竹は今でも十分に備えています。ただそれに応える手軽な作品が身近にないだけなのです。花籠や壁掛け、コースターや物入れなど、デザインを工夫して、今風の生活にマッチするものを作りたい。竹の復権を考えています。同時に従来からある花籠などの、形の良さも伝えていきたい。こうした展示に出品する作品のテーマです。
◇展示会の現状と追い込み
今回、展示開催の打ち合わせに行ってくれた人から1枚の文書をみせられました。そこには、前回、ギャラリーの主催者から聞いた、金銭事情が文書化されていました。30万以上の売り上げがあれば、ギャラリー側の取り分は1作品ごとに4割だが、それ以下だと5割だとのこと。
1人10万のノルマかと、3人で顔を見合わせてしまいました。といっても、パンフレット作成などの経費はギャラリー側がもっているので、特段厳しい条件ともいえません。
展覧会で入選した作品も、おのおの出品する予定で、それには一桁違う値段がつけられています。それが1つでも売れれば達成は可能ですが、そうしたものは簡単に売れません。どちらかといえば、展示目的で並べてあるのです。
いやはやというところですが、ここまできたら、とにかく無事開催できることが優先です。だいたいの作品ができたところで、作品を並べてシュミレーションしてみました。割り当てられたスペースが前回とは別の場所なので、どうしても感じがつかめません。ネットで過去のギャラリー展示を検索したり、必死に思い出そうとしましたが、あれこれ悩むより、1回行って、実際に見てきたほうがいいと思いつきました。展示台のスペースも、ついでに測ってくれば、並べられる作品の数も見当がつきます。遠方でなければ(電車を乗り継いで3時間)とっくに確認しに行ったのですが。
1人10万のノルマかと、3人で顔を見合わせてしまいました。といっても、パンフレット作成などの経費はギャラリー側がもっているので、特段厳しい条件ともいえません。
展覧会で入選した作品も、おのおの出品する予定で、それには一桁違う値段がつけられています。それが1つでも売れれば達成は可能ですが、そうしたものは簡単に売れません。どちらかといえば、展示目的で並べてあるのです。
いやはやというところですが、ここまできたら、とにかく無事開催できることが優先です。だいたいの作品ができたところで、作品を並べてシュミレーションしてみました。割り当てられたスペースが前回とは別の場所なので、どうしても感じがつかめません。ネットで過去のギャラリー展示を検索したり、必死に思い出そうとしましたが、あれこれ悩むより、1回行って、実際に見てきたほうがいいと思いつきました。展示台のスペースも、ついでに測ってくれば、並べられる作品の数も見当がつきます。遠方でなければ(電車を乗り継いで3時間)とっくに確認しに行ったのですが。
◇展示の様子
送ってあったダンボール5箱の梱包をといて、展示の準備をしたのは3日前のことでした。前回の場所は、支えを入れて、ガラス板で棚が設置できるようになっていましたが、今回は棚が吊れない壁面だったので、掛け籠や壁掛けを多目に作りました。釣り紐があるので掛け籠はそれを使ってさげ、壁掛けはピンで固定していきます。平台の部分には花籠や物入れ竹敷などを並べました。私の展示部分が一番広いので、今回は一貫張りの作品も加えました。
前回は準備と片付けに行っただけでしたが、今回は中日に様子を見に行くことにしました。準備のとき必要なものは持っていったつもりでしたが忘れていたものもあり、また少し作品も入れ替えたかったので、新型コロナウィルスを気にしながらの遠出です。
幸い、混んでいたのはいつも利用する私鉄だけで、JR線はすいていました。マスク姿が多く、混んでいる電車では、咳の音ひとつで周囲に緊張が走ります。毎日、電車に乗っているわけではないので、この混み具合がいつものものか、判断がつきませんが、それにしてもまったく出かけずにいるのは不可能なこと。コロナの早い終息を願うばかりです。
ギャラリーに着いて、どのくらい売れているかチェックしました。思ったほど売れてなくて、えっ、という感じ。他の2人はそこそこ売れていて、どうも私がビリのようです。競争しているわけではないのでかまわないのですが、どうしてだろうと思いました。
前回は準備と片付けに行っただけでしたが、今回は中日に様子を見に行くことにしました。準備のとき必要なものは持っていったつもりでしたが忘れていたものもあり、また少し作品も入れ替えたかったので、新型コロナウィルスを気にしながらの遠出です。
幸い、混んでいたのはいつも利用する私鉄だけで、JR線はすいていました。マスク姿が多く、混んでいる電車では、咳の音ひとつで周囲に緊張が走ります。毎日、電車に乗っているわけではないので、この混み具合がいつものものか、判断がつきませんが、それにしてもまったく出かけずにいるのは不可能なこと。コロナの早い終息を願うばかりです。
ギャラリーに着いて、どのくらい売れているかチェックしました。思ったほど売れてなくて、えっ、という感じ。他の2人はそこそこ売れていて、どうも私がビリのようです。競争しているわけではないのでかまわないのですが、どうしてだろうと思いました。
◇作品を見ての反応あれこれ
その日は平日で、そのせいなのか、それとも流行の新型コロナウィルスのせいなのか、お客はポツポツとしか入ってきません。しかもほとんどが関係者。2人が教えている竹教室の生徒さんや友人、つながりのあるほかの竹教室の生徒さんたちばかりです。先日、竹伐りと油抜きの作業を4グループほどでしたので、そこで顔見知りになった人たちが、何人か来ていて挨拶をかわしました。
作品を作っている人たちは、参考にするためでしょう、写真をとりながら熱心に見ていました。特にお昼近くにきた女性2人組みは、ひとつひとつの作品について話がつきないようで、なかなか声がかけられませんでした。しばらくそのまま話を聞いていると、私が作った作品を見て、部屋に飾ったらステキといったようなことを言っています。作品の制作意図は十分に伝わっているようで、ほっとしました。
花籠などは、大寄せの茶会で使用してもらうことをイメージして制作しているのですが、好まれるのは宗然籠のような伝統的な形のものが大半で、創作的なものはなかなか売れません。知り合いに聞くと、茶道、華道に携わる人は、すでに花籠などは十分所有しているといいます。需要より供給が上回っているということでしょうか。
ほかにも今回展示した作品について、好意的な意見が聞けたのはよかったのですが、その日は私のものはひとつも売れず。それでも、他の2人の作品をゆっくり眺められたのはよかった。今日の目的の1つでした。彼らは私よりキャリアが上なので勉強になります。
作品を作っている人たちは、参考にするためでしょう、写真をとりながら熱心に見ていました。特にお昼近くにきた女性2人組みは、ひとつひとつの作品について話がつきないようで、なかなか声がかけられませんでした。しばらくそのまま話を聞いていると、私が作った作品を見て、部屋に飾ったらステキといったようなことを言っています。作品の制作意図は十分に伝わっているようで、ほっとしました。
花籠などは、大寄せの茶会で使用してもらうことをイメージして制作しているのですが、好まれるのは宗然籠のような伝統的な形のものが大半で、創作的なものはなかなか売れません。知り合いに聞くと、茶道、華道に携わる人は、すでに花籠などは十分所有しているといいます。需要より供給が上回っているということでしょうか。
ほかにも今回展示した作品について、好意的な意見が聞けたのはよかったのですが、その日は私のものはひとつも売れず。それでも、他の2人の作品をゆっくり眺められたのはよかった。今日の目的の1つでした。彼らは私よりキャリアが上なので勉強になります。
◇コロナの影響
3時を過ぎると、もともと少なかった客足がピタリと止まりました。ギャラリーの方が、新型コロナウィルスの影響が大きく出ていると言っていました。これからの展示で中止になったものもあるそうです。その日来たお客で、近くに住む方が、公民館の活動なども、多く中止になっていると教えてくれました。他人事ではなく、私たちの会も、3月中は休会の予定です。
その後も新型コロナウィルスに関して、状況は悪くなる一方でした。電車に乗って出かけることをためらうような状況でした。でも片付けに行かないわけにはいきません。
最終日、お客の入りは前回よりも悪くなっていました。それでも追加で何点か売れたのでよしとし、早めに片付けに入りました。全体で30万の売り上げは達成されていませんでしたが、取り分は6割のままで清算してくれました。
急いで梱包し、着払いの伝票を貼って、途中の駅まで送ってくれるという仲間の車に同乗。
その後も新型コロナウィルスに関して、状況は悪くなる一方でした。電車に乗って出かけることをためらうような状況でした。でも片付けに行かないわけにはいきません。
最終日、お客の入りは前回よりも悪くなっていました。それでも追加で何点か売れたのでよしとし、早めに片付けに入りました。全体で30万の売り上げは達成されていませんでしたが、取り分は6割のままで清算してくれました。
急いで梱包し、着払いの伝票を貼って、途中の駅まで送ってくれるという仲間の車に同乗。
◇今後の展開を考える
日曜日にしては人気のないプラットホームで電車を待ちながら、この後のことを考えます。まずは今回、残った作品をネットショップ「東急ハンズギャラリーマーケット」にアップしなければなりません。ほとんど1年、更新することなく放りっぱなしでした。ネットでそれほど売れるとは思えないのですが、何の工夫も努力も、まだしていないことが気になっていました。
この後、展覧会も2つ。できれば近場で展示会もしたい。今回の反省を踏まえて、違う傾向の作品も作ってみたい。考えること、やるべきことがたくさんあって、今年も忙しくなりそうです。
参考資料「生活工芸双書・竹」農文協
この後、展覧会も2つ。できれば近場で展示会もしたい。今回の反省を踏まえて、違う傾向の作品も作ってみたい。考えること、やるべきことがたくさんあって、今年も忙しくなりそうです。
参考資料「生活工芸双書・竹」農文協